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2017-10

Mangal Pandey-The Rising-について - 2015.10.25 Sun

Mangal Pandey -THE RISING-
監督 ケータン・メヘター
出演 アーミル・カーン、トビー・スティーブンス、ラーニー・ムケルジー、アミーシャ・パテール他
2005年公開





<あらすじ>
1857年、イギリス東インド会社のインド支配に反抗し、インド大反乱(セポイの乱※後述)のきっかけをつくったインド人傭兵マンガル・パンデーを描いた伝記歴史映画。

1857年、東インド会社のインド人傭兵(スィパーヒー)のマンガル・パンデー(アーミル・カーン)はかつてアフガニスタンの戦役で命を助けたイギリス人士官・ウィリアム・ゴードン(トビー・スティーブンス)と立場を越えた友情を築いていた。

一方でインドはイギリス東インド会社による支配により、様々な社会的ひずみや不満が高まりつつあった。
そんな中、東インド会社は新兵器、エンフィールド銃の採用を決める。新しい銃は火薬包を口で噛み切って装填する必要があり、その薬包には牛と豚の脂が塗られているという噂が広がる。
インド人傭兵のヒンドゥー教徒にとっての牛の脂、イスラーム教徒にとっての豚の脂はともに口にすることができない宗教的禁忌だった。
スィパーヒーたちは疑惑を元に銃の使用を拒否するが、上官に説得を命じられたゴードンは”牛と豚の脂は使われていない”と説明する。友情から、その言葉を信じたマンガルは率先して薬包を噛み切る。

ゴードンはサティ(寡婦殉死)を強要されていた女性ジュワラ(アミーシャ・パテール)を助け、インドの伝統に逆らい彼女を匿う。

新たにイギリスから派遣された官吏が、アヘンの栽培を強いられていた農民たちにアヘンの私的売買を禁じたことで、暴動が起こり、マンガルらインド人傭兵にも攻撃命令が下る。インド人傭兵がインド人を撃ち殺すという事態になり、マンガルは東インド会社に従うことに強い疑問を感じはじめる。

その後マンガルは白人向けの高級娼館でヒーラ(ラーニー・ムケルジー)に強引に迫るイギリス人士官を目にし、我を忘れて殴りかかる。牢につながれ、報復で殺されかけるが、ゴードンに助けられる。
「体を売っても魂は売らない、あなたのようには」というヒーラの言葉が深く胸に刺さるマンガル。

そんな時、銃の薬包の疑惑を決定づける現場をマンガルは目にしてしまう。
信じていたゴードンの裏切りを知り、二人の友情には決定的な亀裂が—−—


<感想>
個人的に歴史物好きなので、この映画大好きです。映像も細部まで重厚に華麗に作り込まれていて、見ているだけで様々な発見があり美しいです。そして何よりも音楽が!A.R.ラフマーンで、妖艶な音楽からイスラーム宗教歌謡のカッワーリーまで、聞くたびにくせになりそうです。

目覚めよという歌


白人向け高級娼館の歌



歌詞も(英訳でしかわからないですが)朝の目覚めよという歌がイギリスの支配に対して立ち上がれ、という伏線になっていたり、「私はあなたの魅力の奴隷」と色っぽく娼婦に踊らせておいてインドが奴隷のような従属的な立場におかれていることを暗喩したり、素晴らしいです。

ヒロインたちも魅力的ではあるのですが、この映画は、マンガルとゴードンによる信頼と葛藤と裏切りのブロマンス映画だと思いました。

半ばゴードンが主人公のようにもなっていて、アーミル濃度はやや薄めですが、それを補ってあまりある面白さです。(私にとっては)軸足をイギリス東インド会社側であるゴードンにも置くことで、単純にイギリス人=悪ではなく複雑な人間関係のドラマに深みが感じられます。

ゴードンが上官(貴族然としたイギリス人・このイギリス映画を見ているかのような重厚感もすごい!)に"papist!"と吐き捨てるように言われるシーンがあります。西洋史に詳しい知人に教えてもらったのですが、Pope=教皇で、教皇を奉じるカトリック教徒を示す言葉だそうです。また、ゴードンはスコットランド出身だというセリフがあったように記憶しています。
つまり、大英帝国のイギリス人(インドから見れば)の中でも非主流なんですね。だからこそ、インドに親しみを持ち、より近しい立場に寄っていった面もあるのかなと思いました。

マンガル・パンデー自身もはじめから独立をめざすヒーローではなく、疑いなく東インド会社に雇われ闘う、勇猛で忠実な兵士として描かれます。むしろゴードンと親友なので、仲間からは「イギリス人寄りなやつ」として見られていたりします。
それが様々な出来事を通して、東インド会社の支配の軋みを目の当たりにして、自由と独立を求める変容していきます。
そのエモーショナルな変化の演技がすばらしく・・・ああやっぱりアーミルさんの演技が好きです!
特に、ゴードンの裏切りを責め、牛を口にすることがどれほどインド社会で大きなことなのかを述べる決別のシーンに心を揺さぶられました。

歴史的な背景としてはWikipediaでざっと読んでおくとよりわかっていいと思います。(特に後半)
(私は歴史物にネタバレなんてないよね派なのですが反乱が成功するかどうか知りたくない!って人にはお勧めしませんw)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E5%A4%A7%E5%8F%8D%E4%B9%B1

昔習ったときは「セポイの乱」って言っていましたが、闘ったのはセポイだけでもないし、第一次独立戦争という位置づけで「インド大反乱」と今は言うみたいですね。
ヒンドゥー・ムスリムという宗教を越え、皇帝から農民まで階級を越えて連帯して立ち上がったというあたり、アーミルさんがとても好きそうなテーマだなあと思います(ラガーンもそうでしたね!)
クライマックスで王妃ラクシュミ・バーイーが一瞬出てきますが、Wikiを読んでおくとテンションが上がります。
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