topimage

2017-08

スポンサーサイト - --.--.-- --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アーミル・カーンの語ったこと - 2015.11.28 Sat

昨日記事にした、ジャーナリズム授賞式での発言が騒ぎになっている件、日本でもYahoo!ニュースになっていました・・・
こういう政治問題でニュースになるのは少し複雑な気持ちです。(どうせなら再来日!とか新作PKついに上映大ヒット!とかが良かったです・・・)
インドの映画スターにヒンズー保守派が反発 イスラム教徒への暴力に不安告白

記事中の発言はとても断片的なので、もう少し前後を含めて関連部分の訳を載せておきます。
英語聞き取りざっくり訳、まちがいなどもあるかもしれませんがご容赦下さい。内容重複部分は少し省略もあり。
<>内は話題の要約です。

2015.11.29追記:英文書き起こし記事を教えていただきましたので、大意が間違っていたところを修正しました。アーミルのBJP関連の発言と女性質問者の発言後半部分です。(色を変更してあります)
英文書き起こし記事:http://indianexpress.com/article/india/india-news-india/aamir-khan-at-rng-awards-here-is-the-complete-conversation/




アーミル:良きジャーナリズムにとって困難な時代に、皆さんおめでとうございます。

<有名人が社会的意見を表明することについて。
また、半年~特に最近二ヶ月にかけての、クリエイティブな人々が抗議として政府関係の賞を返還していることへの賛否について。アーミルの意見は、非暴力である限りだれもが抗議する権利を持っているし、それも一つのやり方として是認するというもの。>


アーミル:クリエイティブな人々が抗議をしているのは、ここ最近の不寛容な空気を感じ取ってのことでしょう。
危険な流れに失望を感じ、今の状況が不幸であることを表明する手段なのだと思います。

私個人、この国の一市民としても、新聞やテレビでニュースを見ると、警告音が鳴っているのを感じることは否めません。
どの社会であっても、市民が守られていると感じることは大事です。
犯罪や暴力はどこの国でもありますし、理由も様々ですが、私たちインド人にとっては二つのことが重要だと考えます。

一つは正義が行われると信じられること。
間違ったことをした者は正義によって正される、それが普通の市民には守られていると感じることにつながります。
もう一つは選挙で選ばれた為政者たちのありようです。
国家レベルでも州政府レベルでも
、自分たちで選んだ為政者が強い意志と実行力を持ち、より早く法的なプロセスを遂行する―それがちゃんと機能しているときは守られていると感じます。
時代によってどの政党が与党で、だれが権力を持っていたとしても同じで、そのシステムがちゃんと機能していないと感じるときは守られていないと感じます。

テレビ討論番組である政党がいくつものことで責任を追及されているのを見たとき―この場合は与党のBJPですが―
『じゃあ1984年の惨劇(訳注:インディラ・ガンジー首相暗殺とそれを発端とした宗教対立によって多くのシーク教徒が虐殺された事件・参考http://www.happano.org/#!3--note/zrczg)はどうなんだ?』というふうに反論していました。
しかし1984年の出来事が、今起こっていることを正当化することにはなりません。
1984年に起こったことは恐ろしく悲惨な出来事でした。他の時でも、時代を通じて、いつであれ非道な行為によって無辜の人間が殺されることはとても不運な出来事です。それがたとえ一人であっても大勢であっても。
そういう不運な時こそ市民は国や地方政府に力強く一歩踏み出して欲しいと願います。
強い意志を表明して市民に安心を与えてほしいと思います。


司会:えーと、それでは・・・

アーミル:答えを完了させると、私もまた、危険で不寛容な雰囲気が広まっていると感じます。

司会:以前よりも?

アーミル:以前より?ええ、確かに6ヶ月ほど前から大きくなってきているようです。意気消沈とでもいいましょうか。
部屋の中で(妻の)キランといたとき、二人ともずっとインドで人生を過ごしてきたのですが、はじめて、キランがインドを離れることを口にしました。悲劇的な、なんという大きな告白だったでしょうか。(舌打ち:インドでは否定・同情などを表す)
彼女は子どものために恐れていました。私たちの周りの雰囲気を恐れていました。毎日、新聞を開くのが怖いと言いました。

この出来事が社会が陰鬱さを増していることを示していると思います。
落胆が増しています。警告音を感じ、一方で抑圧を感じています。
"何でこんなことが起こっているんだ・・・"そう感じる気持ちは、正直に言って私にもあります。


司会:世界中の多くのテロリズムはイスラームに結びつけられています。そのことについてどう思いますか?

アーミル:私にとっては、テロ行為はどの宗教にも結びつけられないものです。
例えテロリスト自身が自分をムスリム(イスラーム教徒)だと考えていても、私は彼がイスラームの教えに従っているとは思いません。
もしヒンドゥー教徒が暴力やテロを行ったとして、私は彼がヒンドゥー教に従っているとは思いません。
いかなる宗教も無辜の人を殺せと教えるものはないと思います。

テロや暴力を見たとき、クリスチャンのテロリスト、ヒンドゥーのテロリスト、イスラームのテロリストと呼ぶのではなく、ただ「テロリスト」と呼ぶべきです。宗教のタグ(札)を外して。
なぜならテロリストたちは、それぞれの宗教の教えに従っているわけではないからです。

私たちの最初の間違いは、イスラームのテロリスト、ヒンドゥーのテロリスト、その所属によってラベルを貼ることです。宗教のタグを取り外して、ただの「テロリスト」と書くべきです。なぜならイスラームは、いかなる形でも無辜の人を殺すことを許しも許可もしていないからです。

司会:昨日首相がおっしゃったのと同じことを言いましたね。テロと宗教を結びつけないという・・・でも事実としてパリのテロとイスラームを結びつける認識を持つ人はいます。それについて、モダンなムスリムの一人として何か言いたいことはありますか?

アーミル:大多数のムスリムは何が起こっているかを非常に気にしています。居心地悪く、不安な思いを感じています。私の勘違いでなければ、いくつかのムスリムの組織が反ISIS、反テロ組織について語りはじめています。ここインドでも。

司会:スターとして、モダンなムスリムを代表して発言すべきだと感じますか?

アーミル:「モダンなムスリムを代表して・・・」と言われると私は非常に居心地悪く感じます。
第一に私は何かを代表すべき人間ではないし、第二にはもし何かを代表する必要があるなら、
なぜ、すべての人(Everyone)を代表しないのかと思うからです。(拍手)
なぜ、モダンなムスリムだけを代表するのかと。

私の器量の範囲内で、国や社会を代表しなければならないなら、すべての人を代表します。
部分的に分かたれたセクションではなく。
私の生まれた家はムスリムかもしれませんが、話すのはすべての人を代表してです。

何人かの著名人がテロについて発言していますが、私は「テロが我々によって起こされた」とは考えていません。


女性質問者:このような質問をすることは政治的に正しくないかもしれませんが・・・テロとイスラームが関係ないという欺瞞を述べても、パリのテロがコーランとアッラーの名の下に行われたことは事実でしょう。無関係ではない。
インドのムスリム人口は世界で第二位です。
私たちには独自のイスラーム文化があります。(詩人の)ガーリブやミル、そしてあなたを生み出したような・・・あなたがもしIS支配地域に住んでいたら、ISに撃たれて死んでいるかもしれないですよね?どのように考えますか?
あなたはインドで不寛容な空気が広まっていると雄弁に語りますが、私は賛成しません。インドは今までと同様に寛容だと思います。もし我々が、イスラーム教ワッハーブ派(訳注:サウジアラビアなどを中心とする厳格な宗派)が詩人たちの存在を消したような事態に直面したらと考えたことはないのですか?ガーリブなら‘Khuda ke waaste parda naqab isse hata‘? と言うでしょう。こういうことについて考えたことはありますか?


アーミル:考えたことはあります。しかしまず、あなたの意見に反対です。テロリストの行為はイスラームではない。
コーランを持ちながら人を殺している彼ら自身はイスラームの行為だと思っているかもしれないが、私はムスリムとしてそうは思わない。無辜の人々を殺すのは、どう自認していようとムスリムではない。彼らはただのテロリストとして理解すべきです。

私が問題にしているのはISISだけではありません。恐れているのはそういう考え方そのものです。
恐怖をもたらすのは今日ではISIS、将来は違う組織によるかもしれません。
つまり、極端に過激な思想を心配しています。
どこから来るにしろ過激な思想は、とてもとても破壊的でネガティブなものなので。
今の問題はISISですが、過激な思想はどの宗教から出てきてもおかしくない、それを問題だと感じているのです。




最後の質問の答え、じっくり聞き直したら以前の訳と少し違っていました。すみません。
17分の抄録動画の方を一応全て訳したのですが、長くなるのでそれをさらに省略しています。
ディープなアーミルファンの方々のために後日また長文バージョンを載せられたらと思っています。

それにしても、満座のプロジャーナリストたちからどんどん飛んでくる質問に一人できっちり答えていくアーミルさんはすごいと思いつつ、えと、この人、政治家でも評論家でもなく俳優なんですけど・・・という気持ちもあったりなかったり。


スポンサーサイト

● COMMENT ●

理解出来ました

長文の日本語訳、お疲れ様でした。
日本語にして頂けて、今までより理解出来て良かったです。ありがとうございます。

先ず感じたことは、最後の女性質問者の意図はなんだったのでしょうね、(怒)
既にアーミルがテロとムスリムは関係ないと否定しているし、“宗教のタグ(札)を外して「テロリスト」と呼ぶべきだ”と主張しているのに、それをまたイスラームとテロが関係ないと言えないなんて!
インドではムスリムと接する機会が多いから、諸外国に比べてムスリムへの理解があると思っていたので彼女の発言がとても残念です。
しかも、一部の頭のおかしいグループと、テロとイスラームを結び付けたい人達のせいで多くのムスリム達が迷惑をこうむっている現実を考慮しないのでしょうか。
本当にムスリムに少し関与している者として憤りを感じ得ました。

アーミルのインタビューですが、日本でも色々な主義主張がある為、有名人が政治を語ったりすることを避けていると思うのですが、ここまで自分の主張を言えるなんて素晴らしいですね。
でも、BJPのことと、奥さんがインドを離れたいという考えがあることを口にしたのは不味かったかなとは思います。
この部分に多くのインド人が過剰反応してしまったのかもしれないと、やっと理解が出来ました。
でも今回のことでまたアーミルファンで良かったと誇りを持つことが出来ました。
陽明さん、本当にありがとうございました。

いつもおじゃましてスミマセン。
ヒートアップするのが目に見えているので話題にしたくなかったのですか、向こうから話を振られたので、昨日、ヒンディー語のteacherと、この件について話しました。デリー出身、パパはヒンドゥー、ママはスィク、日本語カンペキなオッサンです。
予想通りアンチ・アーミルで加熱気味だったのですが、彼の話を聞いていて感じたのは、「愛する者に対して、わずかといえども疑念を持つべきではない」という信念が根底にあるのかなあ、ということです。
神であれ家族であれ恋人であれ母国であれ、同じように全力で濃ゆく愛している/愛するべきだと考えている、ようです。ナチュラルに。そうしてみると、キランジーの言葉は、「母なるインド」への愛が欠けているように感じられてしまったのかなあ、と。だから、あんなにいろんなことを喋っていたのに、あの部分だけに大勢が食いついたのかなあ。
それにしてもあの50分の対談は、本当に良い話がたくさん詰まっているので、経典のように持ち歩きたいくらいです…。

>wa_baroda さま
コメントをありがとうございます。
拙い訳ですが少しでもお役に立てたなら訳したかいがありました。

最後の女性はたぶんアーミルさんと対話するつもりなどないんでしょうね・・・自分の意見を主張して論難したかっただけ、というか・・・。意味不明すぎて、聞き取りで訳していたときは耳がちゃんと聞き取るのを拒否してしまいましたw(そして間違っていたわけですが、悪意とアーミルさんの反論は変わらず)

司会の人が「彼女はとても多くの質問をくれたのですが、時間がないので最後に一つだけ」というふうに前置きしていたと思うのですが、一つだけじゃなかったら一体何を言っていたのやら・・・。

目の前の人間がどうか、ということではなくて、ムスリムという概念に対して悪意のフィルターをかけて見るジャーナリストには、私も怒りを禁じ得ません。

BJPもインドから出ることも、前後の語りを聴くとあくまで例として出しているように感じるのですが、そこは過激な反応を引き出してしまうスイッチだったのかもしれませんね・・・
アーミルさんの意見には同意しますし、そういう自分の意見をはっきり言って悔いないところも好きなのですが、身の安全も心配になりますね・・・。

争点部分以外にもいいことをいっぱい語っているので、また追々訳せたらな、と思っています。

>puljariaさま

いえいえいつもお世話になっております!
Hindiの先生のお話、ああ、やっぱりそんなに身近にいるくらいアンチ・アーミルの人は多いんだ・・・とも思ってしまいましたが、興味深いです。
愛というのは盲目的・献身的でなくてはいけないという感じでしょうか?
「愛する者に対して、わずかといえども疑念を持つべきではない」というテーマはたしかにインド映画のロマンスの中でも繰り返し語られているような気がします。
そうなると、愛するがゆえに国への批判もいとわない、というアーミルのスタイルはインドでは異端なのかもしれませんね。(Satyamev Jayateの歌詞でも”汚点があったとしてなぜ隠さなきゃいけないんだ”というような部分があったように思います)

ムスリムが多数派の国だと、政治的立場はイスラーム寄りかそうでない(政教分離・世俗)寄りかにわかれるのですが、インドはもう一つ複雑ですね。アーミルさん本人は思いっきりリベラルな政教分離/世俗派だと思うのですが、ヒンドゥー右派からはムスリムの出自だということだけで弾劾されてしまう・・・。
理想論だとしても、寛容なインドを望みます・・・。

本当に、そこの断片だけが取り上げられるのはもったいないですよね。いっぱいいいこと言っているのに。
アーミルさんのお言葉を経典に編んで持ち歩きたいですね~!


管理者にだけ表示を許可する

きっと、うまくいく・チェイス!衛星放送の予定 «  | BLOG TOP |  » 最近のインタビューなど

プロフィール

aamirfanjp

Author:aamirfanjp
英語力ポンコツ、ヒンディー語ど初心者なぬるいインド映画オタク。祝PK日本公開!

最新記事

カテゴリ

基礎情報+関連リンクまとめ (1)
はじめに (1)
出演映画感想 (13)
最近のアーミルさん情報 (19)
映画以外のアーミルさん (5)
萌え叫び (5)
その他関連インド映画情報など (1)
未分類 (3)
出演映画一覧 (2)
インタビュー (16)

月別アーカイブ

リンク

このブログをリンクに追加する

最新コメント

カウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。